高校の親友 番外編
番外編とは言ったものの、高校の親友1を書いてからすでに1年ほど経ってしまっているので、
昔話の続きを思い出すよりも、最近の記憶の引き出しを開けることの方が随分簡単だから、言い訳として番外とつけた。
高校生になって出会った親友の彼、名前を優也とする。
高校生の頃はやっぱり周りの様子を伺ったり、嫌われたら怖いという思いが強く、メールでも会話でも、どうしても無難な言動しかできなかったけれど
25になった今、俺は甘える。
そうは言ってももちろん優也はノンケ。
でも、ここまで仲良くしてきたからこそ、優也はいろんなことに寛大。
俺がバイって気づいてか気付かずしてか、うちに泊まりに来るとなると、『翼はバイだからな』って言って嫌厭する振りをして俺をドキっとさせる。
でも、キングサイズのベッドが一つしかないとなると、一緒のベッドで寝てくれる。
そして、寝起きが悪い俺に抱きついて起こしたりする。
最近は、参ってたこともあり、電話やメールで弱音を吐いたりしてしまっていた。
すると、頼ってくれて嬉しいと素直に言ってくれ、俺をにやけさせる。
ちょっと拗ねてしまったりすると『可愛いな。』と突然発し俺をどうしようもない気持ちにさせる。
『もう、翼は彼氏じゃなくて彼女だな。』
なんて、ノンケは本当に罪だよ。
俺はバイと言っても、ノンケではないから、やっぱりノンケの気持ちをいくら頑張って想像しても、バイの俺なりの解釈での想像にしかならない。
言葉遊びなんだろうけど、それが俺の胸をきゅんとさせる。
高校生の頃から、イケメンを見るたびに好きになってしまったりする癖は今になっても変わらないけど、それと同じく、彼に抱く恋心は高校生の頃から続いているんだ。