夕暮れの翼

バイセクシュアルの翼がこれまでのこと、今のこと、未来のことなどを含めて感じたことをそのままオブラートに包まず書ける様にと作ったスペース。

幼なじみ4

 

ヤツが、実家に来たんだ。

 

たまたま俺が実家に帰った時。

 

他愛無い話してた。初めは。

 

でも。

 

いつの間にか俺の脚をなでてくる。

 

親も同じ屋根の下にいるのに、リビングで平然と。

 

予想外の事に俺はビクっ とした。

 

 

「前みたいにやろうよ」

「俺、男の人の筋肉とか見て興奮するんだよね」

「冗談だよ」

 

 

冗談だよ とは言っていたが

ヤツはどうやらゲイになったらしい。と悟った。

 

男にあんな撫で方、ノーマルならしない。できない。

 

 

俺は親もいたこともあり「ふざけんな」と突き返した。

 

ゲイにしてしまった原因があの頃の自分にあると思ったら少し申し訳なくなった。

 

そのときはそれで返した。

 

今まで誰彼構わず散々やってきた俺だけど、

ヤツには少し申し訳ない気持ちが湧いた。

 

 

相変わらずヤツからは可愛い年賀状が毎年届く。

 

 

ヤツにどう対応して良いかわからない。

 

 

俺はヤツに恋心は抱かないが

欲求に応えてやるくらいなら良いかなと思う自分もいる。

 

 

とりあえず。

次の年賀状はきちんと出そう。

 

と決めたのだった。